本書『オンライン コピーライターズ ハンドブック』は、インターネットを対象としたコピーライティングのためのストレートで実用的かつ信頼性のあるガイドブックとして書かれました。本書は、新人が初めてEメールマーケティング、メールマガジン、広告、ウェブサイト、Eコマースといったインターネット・マーケティングに取り組むときに役立つでしょう。すでにインターネットを使ってマーケティングを始めている人は、自分のウェブプロモーションを洗練された効果的なものにグレードアップし、結果の出るものにすることができるでしょう。
ほとんどのウェブマーケティングに関するセミナー、書籍、記事などは、技術やグラフィックに関することが中心になっています(私の目から見るとそれは大きな誤りです)。しかし、印刷広告と同じように、インターネットで一番大切なのは、画面やページに表示される言葉であり、言葉があなたの提案を伝え、人々に買う気を起こさせる(またはなくさせる)のです。
説得に関する法則は確立されており、印刷広告からウェブに移行したからといって変化するものではありません。しかし、インターネットには独特の双方向性があり、視覚的なものであるため、コピーライターやマーケターにとって新たな課題が生まれています。本書を読めば、長年かけて有効性が実証されている説得の法則を生かして、この新しい媒体を対象とした効果的なコピーの書き方を学ぶことができるでしょう。
監訳者序文
本書はいわゆる「インターネットで売れる文章術」ではない。だから、売れるフレーズ・言い回し、キャッチコピーのテンプレート、セールスの心理学などなど、そういうものを期待してこの本を手にした読者は、裏切られたと感じるだろう。
実際僕自身、インターネットのコピーライターのためのバイブルとしてずっと重宝されてきたこの本には、いったいどんな文章のテクニックが書かれているのか、興味津々でページをめくった。そして……裏切られた。
多くのビジネスが当たり前のようにホームページを持っている今、コピーライティング、つまり売れる文章を書く力の重要性はどんどん増してきている。
そして、売れるコピーを書くことを専門にするコピーライターという職業も、だんだん認知度を上げてきつつあるように思う。「売れる文章を書く方法」といったコンテンツも増えてきている。
しかしその一方で、「オフラインとオンラインのコピーの違い」「コピーライティングをインターネットにどう応用するか」といった、基本的かつ重要なテーマについては今までほとんど議論されていない。
元々コピーライティングは、新聞や雑誌広告、ダイレクトメールといったプリントメディアの反応を高めるために研究されてきた分野である。実際に世の中にある「文章術」の本や教材は、その影響を受けて書かれているものだ。
だから、それを元にいわゆる長いセールスレターを書いてそれをそのまま長い1枚もののウェブサイトにしたとしても、それはグーグルアドワーズなどのメジャーなインターネット広告のほとんどに出稿できない(ダイレクトメールなら、問題なく出せたとしても)。広告媒体にとっても一般的なユーザーにとっても、信頼性が低いとみなされるからだ。そしてこのようなことは、オフラインとオンラインのコピーの違いの、ほんの一部に過ぎない。
そして、その「違い」を指南してくれるのがこの本書である。これは「文章術」よりももっと重要な、もっとインパクトのあるアドバイスだ。そういう意味で、本書はあなたを「裏切る」ことになるだろう。例えば、「会社概要のページ」がいかに重要か、など、インターネットのコピーならではの注意すべきポイントを教えてくれる。
もしあなたが、自社の商品やサービスを販売するためにウェブサイトを作りたい(あるいは改善したい)と思うなら……、ホームページ業者やウェブデザイナーに頼む前に、何をすべきかがわかるだろう。すでにページを持っているなら、そのページからの集客や売り上げを伸ばす方法が、すぐに見つかるに違いない。
もしあなたがフリーランスのコピーライターなら……、本書はあなたの視野を広げ、インターネットでのコピーライティング・ビジネスにおける、大きな可能性を感じさせてくれるだろう。中小企業から大企業まで、巨大なマーケットがあなたを必要としていることに気づくはずだ。
第1章 ネットが、コピーの書き方を変える!?
第2章 購買欲をそそるコピーとは
第3章 コピーを視覚化する
第4章 成約率の高いウェブサイトを制作する
第5章 トップページで訪問者の心をつかむ方法
第6章 ウェブサイト全体を魅力あるものにする
第7章 Eメールによるマーケティング
第8章 結果を出すヘッドラインの書き方
第9章 ニュースレターとメールマガジン活用法
第10章 ウェブドキュメント作成のガイドライン
絶版